Excelの横の列が急に数字になってしまった…
数字になったエクセルの列を、いつもの英語に戻したい！
普段A, B, Cとアルファベットで表示されている列が、突然1, 2, 3という数字に変わると、戸惑いますよね。これはExcelの故障やエラーではありません。簡単な設定変更で、すぐに元に戻すことができます。
この記事では、Excelの列が数字になった時の直し方を画像付きで分かりやすく解説します。またこの数字表示ですが、実はVBAや関数を使う上で便利な機能でもあります。その為この記事では、この設定の活用方法も併せて紹介します。
直し方だけを知りたい方も、もっとExcelを使いこなしたい方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
【結論】Excelの列が数字になった時の直し方
早速ですが、Excelの列が数字からアルファベット表示になってしまう問題は、3ステップで解決できます。以下の手順に沿って、Excelの設定画面を確認してみましょう。
1. 「ファイル」タブから「オプション」を開く
まず、Excel画面の左上にある「ファイル」タブをクリックします。
メニューが表示されたら、一番下にある「オプション」を選択してください。
2. 「数式」の中のチェックを外す
「Excelのオプション」ウィンドウが開くので、左側のメニューから「数式」をクリック。
そして「数式の処理」という項目の中にある「R1C1参照形式を使用する」というチェックを外します。
3. 「OK」ボタンで完了
最後に、ウィンドウの右下にある「OK」ボタンをクリックします。これで設定は完了です。
ワークシートに戻ると、列の表示が数字からアルファベットに戻っているはずです。
【実は便利】列を数字で使う活用場面（R1C1参照形式のメリット）
この数字で列を表示する「R1C1参照形式」は、実は特定の作業を効率化することができます。ここでは、その具体的な活用場面を2つご紹介します。
VLOOKUP関数の列番号指定が直感的になる
VLOOKUPは、何列目のデータかを「列番号」で指定する必要があります。そのため、「Ｒ列って何番だっけ…」と指で数えた人も多いのではないでしょうか？
しかし、R1C1形式なら列自体が数字で表示されています。そのため、目的の列番号が一目で分かり、列番号をすぐに確認できます。
ただ最近、列番号ではなく範囲で指定できる「XLOOKUP」という便利な関数も登場しています。そちらについては、別記事で紹介していますので、そちらもぜひ見てみてください。
VBAでセルの位置をループ処理しやすくなる
VBAで作業を自動化する際、セルは「Cells(行番号, 列番号)」という形で数値で指定できます。特に、横方向にループ処理する場合は、普段「Range(セル位置)」で指定していも、Cellが必須となります。こういった時も、最後の場所が何列目か数えるのは結構手間がかかります。
その点R1C1形式に設定しておくと、このVBAコード上の数値と、実際のシート上の列番号が一致します。例えば、VBAで「Cells(5, 3)」と書いたセルが、シート上でも「R5C3」と表示されるため、コードとシートの見た目が連動します。これにより、デバッグやコード作成が格段に楽になります。
' 1行目のA列目からJ列目まで順番に数字を入力するコード
Sub SampleLoop()
Dim i As Integer
For i = 1 To 10
Cells(1, i).Value = i
Next i
End Sub上記のような簡単なForループのコードでも、列を数字で扱える利便性がよく分かります。
【補足】設定を変えずに列番号を知りたいならCOLUMN関数
「R1C1形式のメリットは分かったけど、表示はA1形式のままがいい…」。そんな時に便利なのがCOLUMN関数です。この関数を使えば、A1形式の表示のままで、特定のセルの列番号を簡単に知ることができます。使い方は非常にシンプルで、調べたいセルに「=COLUMN()」と入力するだけです。
Vlookupで列番号を知りたいときは、関数を打っている途中が多いためこの方法は使えませんが、VBAなどでは知っておくと便利な関数です。
なぜExcelの列が数字に？原因は「R1C1参照形式」
そもそも、なぜ意図せず列の表示が数字に変わってしまうのでしょうか。そもそも「R1C1参照形式」って何なのか。詳細について解説します。
R1C1参照形式とは？
私たちが通常使っているのは「A1参照形式」です。これは列をアルファベット、行を数字で表し、セルの「住所」のように場所を示します。
一方、「R1C1参照形式」は、行のRow・列のColumnを数字で表す方式です。Row・Columnの頭文字をとって、「R1C1参照形式」と呼ばれています。これはセルを「座標」のような形で場所を示す方法です。
意図せず設定が変わってしまう主な原因
自分で設定を変更したつもりがなくても、この参照形式は切り替わってしまうことがあります。主な原因としては、以下のようなケースが考えられます。
- 他人が作成したファイルを開いた際に、そのファイルの設定が引き継がれた。
- マクロ（VBA）を含んだファイルを開き、マクロの処理によって設定が変更された。
- ショートカットキーの誤操作などで、無意識に設定を変更してしまった。
頻繁に設定が変わってしまう場合は、引き継いだファイルの中身を全選択して新しいエクセルに張り付けるなどすると、改善する場合があります。
まとめ
今回は、Excelの列が数字になってしまった時の直し方と、その原因や便利な活用法について解説しました。活用場面もある設定なので、ぜひこの機会に両方の参照形式を理解し、あなたのExcelスキルを一段階アップさせてみてはいかがでしょうか。
また、このブログではほかにも様々な効率化に関する情報を発信しています。ぜひ他の記事も参考にして、効率化を進めてみてください！
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